
Current Exhibition
中井浩史
2003年から2026年に制作した未発表絵画作品を2kwgalleryに展示する
会期:2026年6月6日(土)―28日(日)
時間:13時―19時(最終日17時迄)
休廊:月・火・水

昨年の夏、古い作品を整理していたときにある作品に目が止まった。鮮やかなピンクのアクリル絵具と透明なビニールテープの重なりからなるその画面には、今も追い求め続けている何かの兆しがすでにあった。おそらくはこの頃に生まれそして今に至るまで、制作の真ん中に居座っている問題意識がある。それは写像、画像、あるいはイメージと呼ばれるものが画面上に現れてしまうことに対する抵抗であり、その現れを拒否したいという叶うことのない願望である。年を追うごとに自分の中で顕らかになってきたこのような意識が、如何なる絵画のかたちを表したのか。この間に制作してきた絵画作品を展示することによってそれを感じてみたいと思う。また会期初日に予定している絵画をめぐる鼎談においては、これ らの意識や感覚を言語化することへの試みを通して、私はいま何を見ているのかという問いに再び立ち会いたいと思う。
中井 浩史
NAKAI Hiroshi
ドローイング(いまここに線を引くこととそこから生まれるものを見ること)を基点として制作をしたり、人と関わる活動を続けている。2024にはドローイングユニット<入道雲/SAKURAI R + NAKAI H >を結成する。2025「ハッピーニュウ廃屋/舞台 出張入道雲」(谷文化にて野外ライブドローイング)「春休みの入道雲」(バイソンギャラリーにてドローイングハプニング)、2024「ドローイング、絵画、その辺りのもの」(MEDIA SHOP gallery2にて個展、アンビエントミュージシャンkm:との共演)、「カオの出自」(GALLERY301にて個展)、2023「Form and Pulse 2」(2kw galleryにて個展)など。
ギャラリートーク
「絵画の前で」
2026. 6.6 16:00- /参加無料、予約不要
・折居耕拓(金沢美術工芸大学講師、美学・芸術学)
・尾﨑信一郎(鳥取県立美術館館長、美術批評)
・中井浩史
ひとつの絵画を前にして言葉を紡ぐこと。それはときに困難をともなう。なるほどいくつかの手がかりはあるかもしれない。線描、色彩、かたち、構図、奥行き、マティエール、サイズ。だが、わたしたちが制作や鑑賞のさなかにあって、それらを言葉によって理解しようとするとき、そこにはいわく言いがたいものが残る。感性と知性のあいだの隔たり――あるいは亀裂といってもよいかもしれない。かかる亀裂からけっして逃れることができない、という点で、作家と批評家は軌を一にする。本鼎談では、中井浩史の展覧会に文章を寄せたことのあるふたりの論者が集い、画家と言葉を交わす。まずは、中井の作品についての洞察から出発し、絵画のメディウムを構成する複数の条件を再考する。ついで、制作と鑑賞、それらの教育を取り巻く今日的な環境について議論したい。最終的に、作家と批評家の関係が、国内においてかつていかなるものであったか――そしてこれからどうあるべきか――について、いま現在の視点から省察する。目の前の作品を起点として、対話の場をかたちづくることができれば幸いである。 (折居耕拓)
